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3月1日

美味しいだけじゃない!玉ねぎの恐怖!

こんにちは!こにし動物クリニック、獣医師の関原です。

最近スーパーに行くと春物野菜をよく見かける季節になりました。

今回はそんな春物野菜の中から僕が大好きな「玉ねぎ」にスポットを当てて、「犬の玉ねぎ中毒」のお話をしたいと思います。

原因は有機チオ硫酸化合物!

玉ねぎに含まれる有機チオ硫酸化合物が赤血球の中のヘモグロビンを酸化させ、赤血球が壊されていきます。

有機チオ硫酸化合物は加熱しても完全に消失しないため、生玉ねぎだけでなくオニオンスープや野菜炒めを食べてしまった時も注意が必要です。

ハインツ小体やエキセントロサイトなどの変形した赤血球が見られるようになります。

症状は様々!

赤血球が壊されることで様々な症状が現れます。

貧血、食欲不振、元気消失、粘膜蒼白、頻呼吸、血尿、血色素尿(コーヒー色の尿)など。

ほとんどが貧血によって起こる症状なので、玉ねぎ中毒に特徴的な症状ではありません。

中毒量は1kgあたり15〜30g!

サイズにもよりますが、玉ねぎの重さは一個あたりおよそ200gなので、小型犬だと半玉食べただけでも中毒量に達してしまいます。

また中毒量には個体差があるため、「少しだけだから大丈夫だろう」と思わず、食べてしまったらすぐに病院に連れてきて下さい!

「食べたけど症状が出ないから大丈夫だろう」というのも危険です!

玉ねぎ中毒の場合、食べた直後に症状が出ることはほとんどなく、数日後に発症します。

治療は催吐処置と対症療法!

誤食後2時間程度であれば注射で吐かせることができます。

しかし、誤食量や誤食時間によっては吐かせても体内に成分が残ってしまい中毒症状が出ることがあります。

誤食後の経過が長くて催吐処置ができない場合や、すでに貧血などの症状が出てしまっている場合はステロイドやビタミンE・Cなどを投与することで赤血球の破壊を防ぎます。

貧血が重度の場合は輸血が必要となることもあります。

↑玉ねぎ中毒で輸血している様子です

まとめ

玉ねぎを食べると貧血になる!

玉ねぎは生でも、加熱していてもダメ!

食べたらすぐに吐かせる!

誤食後3〜4日間は中毒症状に注意!

いわゆる「解毒剤」のようなものはなく、対症療法で回復を待つしかない!

最後に、タマネギ、ダメ、ゼッタイ

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