WJVFに参加!“動物看護師が知っておくべきがん治療緩和治療を学ぶ”

こんにちは!

滋賀県栗東市(草津市・野洲市・守山市・湖南市・甲賀市周辺)のペットと家族の幸せな暮らしを応援するこにし動物クリニック 看護師の安達です(^^)

wjvf(West Japan Veterinary Forum)という学会に参加してきました。
この学会は【われわれ動物医療関係者がどのようにして社会貢献を行うべきか、伴侶動物獣医学の社会における役割を振り返りながら,常に前進し続ける】という理念のもと行われています。

今回はこの学会の内容から
“動物看護師が知っておくべきがん治療緩和治療を学ぶ”についてお話をしたいと思います。

がんには根治治療と緩和治療があります。
根治治療は体内からがん細胞を根絶し、
がんの治療目指すものです。この治療はがん1カ所に溜まって(転移していない)いる症例が適応で、
「外科治療」「放射線治療」「科学療法」を単独または組み合わせて治療を考えます。
これの最大のメリットは年単位の延命に繫がります。
しかしこれを行うには患者の体調や痛み、ご家族の経済面や時間、多少のQOLの低下をともないます。

緩和治療とは
「病気を治すことは患者やその家族に対して、苦しみや様々な痛みを緩和することでQOLを改善する治療」です。
緩和治療の目的
・動物の苦痛を取り除くことでQOLを改善し、ご家族と一緒に自宅で穏やかな生活を送ること。
・動物の余命を無理に伸ばしたり、縮めたりせず、治療による苦痛がない自然な最後を迎えることで、ご家族が動物の死を受け入れるための精神的な手助けをすること。

緩和治療と聞くともう手の施しようがない状態でさじを投げられたと感じられることもあります。緩和治療は患者とご家族の痛みを取り除くことが目的なのでQOLを維持出来るように治療を考えます。基本的には自宅で生活し、数ヶ月かもしれない残された時間を患者とご家族が幸せに暮らせるように獣医師、看護師が一緒に行うものです。

緩和治療の実際
・疼痛緩和
動物は人に比べると痛みに強いですが実は診察中ではあれば尚更緊張して痛みに耐えている可能性があります。
痛みによって痛み止めも変わってきます。ご家族には家での状態を見ていただくこともいたみの評価に繫がります。入院中であれば活動性や食欲、痛みの評価を日々観察することが大切です。
・食事療法
がんによって引き起こされる体重減少、全身的な衰弱のことをがん性悪液質といい、食欲が正常で食べても食べてもどんどん痩せていきます。食べたものをがんは吸収します。がんは“炭水化物”が好物なので“低炭水化物”をあげます。“脂肪”も嫌っているため多い方がよいです。口腔内に発生した腫瘤によって食欲が低下した場合は食べる量が減るため体重が減少します。これを防ぐためにも食べさせることが重要です。落ち着く環境づくりやストレスの軽減、フードを温めて匂いで刺激、手で優しく与えるなどの愛情治療を行い、それでも難しければ口の中にフードを入れたり、食欲刺激剤の利用、栄養チューブの設置も考慮に入れます。
・緩和的外科治療
痛みや出血などの苦痛をもたらす原因を外科的に切除します。四肢の骨肉腫には断脚術や自壊している乳腺腫瘤の切除、口腔内腫瘤のため食べられない子には胃瘻チューブなどがあります。胃瘻チューブには嫌な不安感をもたれる方は多いですが、設置することで患者のご飯を口から食べさせられる遠いことのストレスやご家族の嫌がる子に無理矢理食べさせなければいけない、時間や労力に対するストレスが軽減されます。患者にとっては必要な栄養源が接種されるので体重維持にも繫がり、ほとんどの子はチューブを気にしないことが多いです。胃瘻チューブの専用のお洋服を制作してくれるサイトもあります。

服のポケット部分にチューブをしまえます。このお洋服のお店は豊富なデザイン生地から制作してくれるのでおしゃれにもなります。

緩和治療の実際-看護師の重要な役割-
ご家族はがんという診断を受けたショックが大きな要因になるため不十分な理解のまま治療が始まったり、積極的な治療を拒否されることもあります。
緩和治療は、がん治療の早期から行うべきであくまでも目的は症状の緩和であり、余命を伸ばすことではありません。その意味や重要性をご家族に理解していただくためにも看護師はしっかりと患者のがんについての悪性性や予後、メリットデメリットについて十分に理解し円滑なご家族とのコミュニケーションの一端を担っていくことが大切です。私たち動物看護師は専門知識を持ったスタッフとして獣医師とご家族のパイプ、クッションとなり残された時間をご家族と患者が有意義に幸せに暮らせるように努力をしていきます。

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